今この原稿を書いている段階では前年度(2021年度)の決算数字は出ていない状況ですが、売上額はほぼ確定してます。この売上目標は今の当社の実力やお客様の状況、社会情勢を見ても特にプラス要因が見当たらない中で達成するには精一杯の目標数字です。しかし、たとえこの目標を達成したとしても、今までどおりの考え方、やり方を続けていると、コロナ禍以降、社員の皆様に十分な賞与も出せず、特別手当というギリギリの手当てしか出来ない状況が今年度も続き、利益を出すことはおろか会社の存続さえ厳しい経営状況になってしまいます。今の当社をとりまく外部環境はコロナ禍やデジタル化、SDGsに代表されるサステナビリティへの意識の高まりによる紙離れが進み印刷業界への逆風は強まるばかりという中にあって、売上を上げていくということは大変難しいと言わざるを得ません。しかしこの逆境は会社を強くする絶好のチャンスであるとも考えます。激しい世の中の変化に対応するには自分達自らが変化することが唯一の方法です。いま、印刷業界は「淘汰される者」と「生き残る者」の二者に、はっきりと分かれる時期に入っていると言え、その中で生き残る側に入ることが我々福田印刷工業全員に課された最上位のミッションです。

そこで今年度の経営方針として、まず一つは、従来の売上重視から利益重視に方針転換をして利益確保を第一の課題として、黒字体質の確立を目指します。具体的には「利益が確保できない仕事はしない。」ということで、仕事の整理、ひいては得意先の整理をしていきます。営業には得意先ごとに利益の見直しをして得意先に対して値上げ交渉をしてもらいます。いま世の中は、用紙代をはじめ原材料やその他の様々なコストが軒並み値上がりする状況で値上げ交渉をするには絶好の機会でもあり、これを断行しないと会社は立ちいきません。このことは営業だけではなく現場、企画、事務職の全社員が共有して動いていくことが必須です。ぜひ皆で同じ意識をもって行動していきましょう。もう一つは、昨年の朝礼でも社長から話がありましたが、「モノづくり企業」から「コトづくり企業」への転換を図っていくということです。前述のとおり、コロナ禍やDX、サステナビリティの影響でさらに加速されたペーパーレス化の流れは留まるところを知らず、去年まで印刷していたものがデジタルに変わってしまい、印刷の受注が無くなったという話はいたるところにあり、この流れは変えようがありません。そんな中で当社が存在する意義を再確認し、自分たちの仕事を再定義してそれに向かっていくことが重要です。お客様は「印刷物を作りたい」のではなくて、「印刷物というモノを使ってやりたいコトを達成する」のが目的です。その「お客様が達成したいコト」を実現する為のお役立ちをしていくことが「コトづくり」だと考えます。商品は紙であったり、デジタルであったり、またそのハイブリットであったり色々だと思いますが、大事なことはお客様が何をしたいのかを見極め、一緒になってお客様と同じ目線で考え自分たちの得意なことを活かして、お客様の達成したいコトの実現にお役に立っていくことが大事です。もちろんお客様の情報収集や課題を探るという意味では営業の役割は非常に重要ですが、営業以外の社員も常に世の中の変化やニーズを捉え、仕事の機会を見つけることも重要です。これについては、これからの当社の向かうところである経営方針として改めて皆様にお伝えする機会やしくみを設けて全社員が一丸となって進めていけるようなかたちを作っていきます。生き残るために是非皆様の協力をお願いします。
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